NEKOMA MAGAZINE vol. 33

スキー進化論 vol.5
パウダーライディングは重力の究極的体感

category : カルチャー
writer : riki nakajima
2016.02.05

あなたはスキーが好きで、スキーで本当の快感を得ようとする快楽主義者ならパウダースノーははずせない。誤解を恐れずに言ってしまえば、僕はパウダースノーを欲さないスキーヤーはスキーの本質的な楽しさをまだ体験していないとさえ思っている。
今ではそんなパウダースノーやディープスノーを滑るためのスキーというのが存在する。
深く柔らかく空気を多く含むパウダースノーでは、当然ながら重力によりスキーは沈み抵抗が多くなり走らない。そこで雪の上でも浮力を得られるように接雪面積を大きくし、重力を推進力に変えてくれる形状のスキーが登場した。さらにはスキーの先が雪の中に潜らずにスピードとともに浮力が増すように反り返りの大きなロッカースキーが誕生する。

スキー板全体が反り返りだけでできているスキー「フルロッカースキー」や、スキーの上に乗った時に雪面をしっかり下方向へ押さえつけるように捉えるアーチ状のたわみ(キャンバー)がないスキー「ゼロキャンバー」のスキー。そして、雪面を撫でるように滑れるようにと船底のようにスキーの中央が盛り上がっている特殊な「コンベックス(凸状の)ソール」などその形状は多岐にわたる。
どれが正解ともない。ただ自分のインスピレーションを体現できるスキーを探求した結果、様々な形状が生まれたのだ。
こういったスキーの出現でパウダースキーのシーンは大きな変革を見た。
深雪の中でもスピードと操作性を獲得し今までは描けなかったラインを可能にした。

その体積のうち90%以上の空気が含まれるパウダースノー。それは雪というよりも実体のある雲の中での空中遊泳。重力を最大限に利用しながら無重力を手にいれたようなパウダースノーでの感覚は重力の究極的体感と言ってもいいかもしれない。

普通では体験しえない、知りえない感覚を手にすることのできるスキー。それぞれのスキーを使い、重力を捉え、それぞれのスキーで得られる感覚を手にした時、あなたはもうスキーを止められなくなるだろう。

【協力】

【Mountain Freestyle CAT Tour】

グラビティライド ~重力を活かす~
日時 2月13日(土)
場所 星野リゾート アルツ磐梯
時間 9:00〜16:00
集合 8:30までにリゾートセンターインフォメーションカウンターまでお越しください
参加条件 中斜面を連続ターンで難なく滑走可能な方以上
参加人数 10人
参加費 12,000円(時間内CAT乗り放題・1,000円分のランチ券付)
内容
●重力(落下)の再確認●パンピング●ズラし(落下とマッチしていない加重とエッジング)●加重●重力を使って重力に逆らう●総合滑走

詳細・予約 Mountain Freestyle CAT Tour

writer
中島 力
「星野リゾート アルツ磐梯」のマウンテンガイドを務めるフリースキーヤー。どんな斜面でも突っ込んでいくスタイルが信条。 各種イベントのMCとしても大活躍。

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